桃の品種紹介

今回は当園で栽培している桃の品種3種をご紹介させていただければと思います。

これから桃を植えてみようと考えておられる方の品種選びの参考になれば幸いです。

暁星(ぎょうせい)

収穫直後の暁星

生産のほとんどが福島県で栽培されています。

『あかつき』の枝変わりとして発見された桃で1986年に品種登録されました。

※枝変わりとは、突然変異で一部の枝が他の部分と違う性質になったもののことをいいます。

早生種で、当園では7月中旬に収穫を迎えます。

表皮は比較的色づきがよいです。

味は甘味が強く酸味が少なめで、果肉は乳白色で紅色がさすこともあり肉質は緻密で硬く日持ちも良いです。

190〜250gの中玉です。

袋掛けが必要なく自家受粉できるので栽培がしやすい品種です。

※自家受粉とは何もしなくても自然に実がなることをいいます。

あかつき

収穫を迎えたあかつき

福島県の主力品種『あかつき』です。

『あかつき』という名前は福島市・信夫山羽黒神社(しのぶやまはぐろじんじゃ)の祭り『信夫三山暁(しのぶさんざんあかつき)まいり』に由来します。

肉質は緻密で締まっていて日持ちも良好です。

味は甘味が強く、果肉は乳白色か黄色味かかっているものもあります。

中生種で、当園では7月下旬〜8月上旬にかけて収穫されています。

230〜300gの中玉〜大玉です。

袋掛けが必要なく自家受粉できるので栽培しやすく、見栄えもよいので贈答用としても人気です。

川中島白桃(かわなかじまはくとう)

収穫を迎えた川中島白桃

長野県長野市川中島町で誕生しました。

全国で3番目に生産量が多い人気品種です。(1位は『あかつき』、2位は『白鳳』です。)

私が桃づくりを始めた4年前に植え、共に成長してきました。現在も旺盛に成長中です。

晩生種で、8月中旬に収穫を迎えます。

肉質はあかつきに比べて繊維質があり、日持ちも良好です。

味は甘味が強く、果肉は乳白色で紅色がさすこともあります。

250g〜350gの大玉です。

有袋栽培で色が綺麗に出やすいので、贈答用に向いています。

花粉のない品種なので、人工授粉が必要です。