果樹農家に嫁いで好きなだけ果物を食べるという夢が叶った話。

「果物農家に嫁いで、好きなだけ果物をたべたいな。」

と思ったことはありませんか?

私もそのひとりです。

結婚する前から夏には桃を、秋には梨を好きなだけ食べさせていただき、ハッピーでした♪

入籍後に迎えた最初の春、桃の花が咲いていてとても綺麗だったので、絵の題材にしたいと思い写真を撮らせていただきました。

辺り一面桃色に染まっていてとても綺麗でした。私は桃源郷とはこの事をいうんだなぁと感動していました。

このあと悲しい出来事が訪れることも知らずに・・・。

梨づくりのお手伝い

同棲していた1年の間、彼の実家の果樹園をお手伝いに行った事がありました。

その時は梨の花が咲いている枝ごと切り落とし、それを作業場に持ち帰り機械で花粉を採取するという作業でした。

この花粉を人口受粉の時に使うそうです。

梨の花粉採取

私が梨畑に入ったのはほんの1、2時間だったと思いますが、常に中腰の姿勢が続いたので、最初の30分ですぐに腰が痛くなりました。

梨の木の仕立てにある空間を見付けてはまっすぐに立って腰をのばし一休みしていました。

梨の仕立てがもう少し高ければ楽に作業ができたかもしれません。

人生初の果樹農業体験は中腰の作業のキツさで、これから続けていけるかと少し不安になりました。

この年の果樹園のお手伝いはこれ1回だけでした。

もともとご両親2人で果樹園を運営されてきたので、人手は足りているようでした。

果樹園存続の危機

入籍をし、神前式を行わせていただいて2ヶ月が経った梨の収穫の頃、夫の携帯電話に義父母からご連絡がありました。

それは「果樹園をやめる」といった内容でした。

「えぇっ!?」

驚いた私たちは夫の実家に出向き、詳しい話をうかがいました。

実は数年前から義父の体調が優れなくて、ここ数年はだましだまし続けていたそうです。

今後、果樹園をどうするのかを家族で話し合いました。

果樹園を長年運営してきた義父は身体が動かないので果樹園を全てやめようとしています。

義父の手伝いをしてきた義母は続けたいと思っています。

夫は会社勤めで、収穫を手伝ったことはありましたが、果樹づくりの知識や経験はありません。

私は続けてほしいと思っていますが、農業の知識・経験ともにゼロです。

最終的には、桃づくりだけ続けていくことに話はまとまりました。

自家用に梨の木も何本か残しておきたかったのですが、義父曰く「梨は桃より難しいし、手間がかかる。消毒も近隣の農家と共同でお金を出し合って機械を動かしているから、経費がかかるし、こちらの都合の良い日に使わせてもらえるとも限らない。」とのことで、泣く泣く断念しました。

そして2ヶ月経たないうちに、義父は梨畑を手放していました。

あまりにスムーズな展開だったので、私たち夫婦と親戚は驚いてしまいました。

梨畑を売るという話は義父から聞かされていて、夫は「わかった」と言っていましたが、まさかこんなにすぐに手放すとは思っておらず、少しショックを受けていました。

しかし、夫以上にがっかりしていたのは何十年と専業農家で果樹づくりを続けてきた義父母でした。

果樹園の大半を手放してしまった事は悲しいけれど、桃づくりは続けていけることになりました。

桃づくり存続の決定は、私がやりたいと言ったところが大きかったようで、規模的にも家族が協力し合えば運営できると義父が判断なさったようです。

桃づくりを続ける事に親戚の方々も喜んでくださいました。

こうして農業経験・知識ゼロ、植物はすぐに枯らしてしまう私が、桃づくりに携わっていくことになりました。

2 件のコメント

  • れもん より:

    愛を込めて育てた桃は美しくおいしく育ったことでしょう。
    たくさんの桃がお日様に見守られて笑顔満杯でしょうね。
    これからも楽しんで桃のお世話をしてください。
    自然と一体だった時を思い出して!!

    • momogaka より:

      れもん様
      コメントありがとうございます!
      体力をつけたい願望がわきだして、身体を積極的に動かしています。
      今までは庭の草むしりで虫と遭遇するたびに飛び上がって驚いて、心を疲弊してすぐに疲れて寝込んでしまうくらいの虫嫌いでしたが、今でも気持ち悪いとは思うものの、それほど気にならなくなりました。
      今度、耕耘機を譲ってもらえる事になったので、桃づくりだけでなく花や農作物づくりにも範囲を広げていきたいと思っています。