秋剪定で桃の木がより良い状態へ

収穫が終わり1ヶ月半が経った9月の中旬、まだ葉が茂っているこの時期に全体に日光が行き届くように枝を切る作業、秋剪定(あきせんてい)が始まりました。

目次

秋剪定(あきせんてい)

葉全体に日光が当たるように枝を調整していく秋剪定は、地面に落ちる枝葉の影(木漏れ日)の状態を見て枝の切除が必要かを判断します。

秋剪定は切りすぎると木が弱ってしまうので、徒長枝(とちょうし。上にまっすぐ伸びた枝。)が強(太)すぎたり、枝が重なりあっているところを切除するだけにとどめて、本格的な剪定は冬の時期に行ないます。

秋剪定に関しては農協主催の指導会もありませんし、義父もしたことがないそうなので作業としての重要度は低そうですが、私は木がより良い状態を保っていてほしいので行なう事にしました。

間伐(かんばつ)と縮伐(しゅくばつ)

新しく植えた木が成長して古い木と重なるようになったので、成長の妨げにならないように、古い木の枝を切って(縮伐して)いきました。

この古い木は昨年全て切る(間伐する)予定でしたが、私が剪定の勉強をしたいからとお願いして切らずに残していただいた木です。全盛期の木に比べて半分の収穫量でしたが、安定して大きくて良い実をならせてくれました。

桃の木 収穫後

↑昨年切る予定だった木。剪定の勉強のため残してもらいました。

穿孔細菌病(せんこうさいきんびょう)の被害

秋剪定と同時に病害虫被害にあった枝葉を切除していたのですが、8月・9月になってから雨の日が多かったため、穿孔細菌病の被害が広がっていました。穿孔細菌病は湿気の多いところと風当たりが強いところで繁殖しやすいです。

穿孔細菌病(せんこうさききんびょう)とは、桃栽培には避けて通れない病害虫被害の1つで、細菌(バクテリア)で感染し、被害が酷くなると落葉したり、茶色の斑点が果肉に食い込み商品性のない桃ができてしまいます。

穿孔細菌病被害の桃

↑穿孔細菌病の被害にあったと思われる桃です。今年は収穫までは晴れの日が多かったので、果実の被害はほとんどありませんでした。

今回は収穫が終わった後なので枝葉だけの被害でしたが、これを放っておくと枝に細菌が潜伏して冬を越し、来年の桃づくりに影響してきます。

穿孔細菌病対策は切除と消毒散布

最初は丁寧に切除していましたが、これを全て取り除いていたら枝葉がだいぶ薄くなってしまうことに気付き、いったん止めて秋剪定だけを終わらせました。この事を義父母に報告したら農協さんから届いていたお便りを見せてもらえました。そこにはやはり地区全体で穿孔細菌病対策の被害が出ているため消毒散布を徹底するよう書かれていました。早速薬剤を購入し、消毒散布を行ない穿孔細菌病の撃退をはかりました。