摘花(てきか)の作業が終わり、2週間ほど経った4月の下旬、予備摘果(よびてきか)が始まりました。
目次
予備摘果とは
予備摘果とは、満開後15日以降〜満開後30日頃までに行う、着果調整(ちゃっかちょうせい。枝に付いた実を調整していく)作業になります。
3月〜4月に摘蕾(てきらい)をしっかり行ったので、それ以降の着果調整作業である摘花と摘果は手数が少なく済みました。
↑予備摘果指導会でいただいた資料を抜粋しました。これを忠実に実行しました。
結果枝(けっかし)というのは、実の付いた枝のことをいいます。
予備摘果(よびてきか)の仕方
- 形の悪いものや傷ついた実を取り除く。
- 病害虫の被害にあった実を取り除く。
- 枝の長さに応じて、正常な実を据え置いたり、多いところは取り除く。
↑傷ついた実を見付けたので、摘果しました。
作業のついでに、実に付いたままの花弁も取りました。花弁が付いたままですと、不清潔でそこから病気にかかってしまう恐れがあるのだそうです。
仕上摘果(しあげてきか)の仕方
仕上摘果は満開後40日頃〜硬核期(こうかくき)前までに行う実の調整作業です。
- 形の悪いものや傷ついた実を取り除く。
- 病害虫の被害にあった実を取り除く。
- 極端に成長の遅い実を取り除く。
- 双胚果(ふたはいか)を取り除く。
- 枝の長さに応じて、正常な実を据え置いたり、多いところは取り除く。
双胚果(ふたはいか)
正常な実は、種の中の胚(ほ乳類でいうと胎児にあたる部分)が1つなのですが、双胚果は胚が2つあります。そのまま問題無く育つ実もあるのですが、果肉が割れて病気にかかったり、形が悪くなったりして商品として出荷ができなくなるのものが多いので、摘果の時は優先的に取り除きます。
↑表面に傷がついている上に双胚果なので、取り除きました。
指導会ではたまに達人とよばれるかたが指導されることがあるのですが、達人は触った感覚で双胚果が分かるそうです。
病害虫被害にあった枝や葉は切除します
病害虫対策の消毒散布は10日おきに行っていますが、100%防げるわけではないので、作業の途中に被害にあった枝や葉を見付けたらこまめに取り除き、被害の拡大を防ぎます。
↑モモハモグリガの被害にあった葉。モモハモグリガという蛾の幼虫が葉に潜り込んでいます(>_<)気持ち悪い!
病害虫にあった枝葉は被害が広がるのを防ぐため、桃畑の外に持ち出し、穴を掘って地中深くに埋めます。
硬核期(こうかくき)に旅行へGO!
仕上摘果が終わった6月初め、そろそろ硬核期が始まります。ここまで気候にも恵まれ、順調に育っています。
硬核期(こうかくき)とは、種(核)が硬くなる時期のことをいいます。満開後55日〜65日が目安になります。
人間でいえば妊婦の妊娠初期の最も不安定な時期にあたり、過度の摘果や枝を切るといった刺激は果実の生長リズムを乱す恐れがあるので、控えたほうがいいです。
逆にいうと、雨が定期的に降っていて水やりの心配がないなら、何もしなくていい時期です。
ということで、息抜きに旅行してきました。旦那さんの休みに合わせて、1泊2日の信州旅行。松本城と安曇野のわさび農園を見学し、大好きないわさきちひろ美術館にも行ってきました。