桃の光反射シート、シルバー派?ホワイト派?

桃の光反射シートが2種類あることはご存知でしょうか?

光反射シートというのは、桃の色づきを良くするため桃の木の下に太陽光を反射するシートを張るのですが、これを(光)反射シートと呼んでいます。

光反射シートには素材にアルミが使われているシルバーシートと、除草シートを白にして光の反射率、耐久性がアップした白色シートがあります。

自園では義父の代からずっとシルバーシートを使ってきました。

シルバーシートの耐久は3年から5年と言われていて、

私が桃づくりを始めて5年目になりましたが、今まで反射シートは一度も買い換えたことがありませんでした。

劣化したシルバーシート

一部のアルミが剥がれて、買い替え時期が近づいていたので今年は白色シートを導入することにしました。

目次

なぜ、白色シートを買おうと思ったか

数年前から農協さんは指導会で白色シートをお勧めするようになりました。

専門家の方々が仰ってるから、うちでも試しに使ってみようと決断したのでした。

シルバーシートの特徴

シルバーシートを桃の木の下に敷いた様子
  • 素材にアルミが使われているため、銀色をしている
  • 太陽光を直線的に反射し、熱も反射するので白色シートより桃が熟すのが早い
  • 白色ほどではないが、地温の抑制効果がある
  • 眩しいので害虫の忌避効果がある
  • 白シートより軽い
  • 遮水性があるため雨が降っても土に水が行き届きにくい(小さな穴が空いているので全く通さないわけではない)

白色シートの特徴

白色シートを桃の木の下に敷いた様子
  • 太陽光を乱反射し、光を行き渡らせる
  • 高い遮熱性でシート周辺の温度と地温の上昇を抑制する
  • 水を通す
  • 曇りの日でも色がつく
  • シルバーに比べて熟すのがゆっくり
  • 熱を反射しないので熱中症対策になる

シルバーシートと白色シートの共通点

耐久性が高く、脚立を置いても破れにくいです。ただし、支え棒のように先が尖ったものを設置した場合は破れることが多いです。

主力のあかつきの一部に敷いてみた

自園には障害物があり、どうしても日陰になってしまい色づきが悪い桃の木が2本ありました。

今年はそこに白色シートを敷いてみました。

結果、色付きが良くなり、ひとつ上の等級になるものが増え収入アップしました。

川中島白桃全体に敷いてみた

川中島は本数が少ないこともあり、全体に白色シートを敷くことができました。

熟すのがゆっくりで真っ赤になるまで木にならせておくことが出来たので、見た目、味共に最高級のブランド「サンピーチ」に始めて出荷する快挙となりました。収入アップし、栽培への自信もつきました。

真っ赤な川中島白桃

シルバーからホワイトにしたら収穫にどう影響が出る?

シルバーシートの収穫は短期集中型

白色シートは長期確実型

桃は収穫の適期を見逃し採り損ねると次の日には柔らかくなっていることも多かったのですが、白色は熟すのが比較的ゆっくりなので、天候にもよりますがシルバーに比べて1日〜2日くらいの猶予があるように思いました。

もしも全てのシートを白色に変えた場合、今まで早生桃の収穫を終えて中生桃の収穫が始まるまで3日間、体を休める余裕があったものが無くなりそのまま体力的に過酷な最盛期に突入ということもありえそうです。

毎年、全ての収穫が終わると疲れで寝込んでしまい、ひどい年には入院までしたことのある私には休みがないのは致命的なので、今後シルバーシートと白色シートのバランスは慎重に考えようと思います。

白色シートは「ルンルンシート白ピカ」という製品を使用しました。使用感は個人の感想です。確か耐久年数は3〜5と仰っていた様に記憶しています。

もしも現在シルバーシートしか使ったことがない、という方は白色シートも検討してみては如何でしょうか?