摘果作業、3つの違いに困惑。

摘果(てきか)

桃の花が散ると、そこに小さな実ができました。

満開後15日頃の桃の実

摘花(てきか)の次はこの実を取っていく摘果(てきか)という作業をしました。

ある日、農協主催による摘果の指導会があると義父母から教えていただいたので、参加する事にしました。

摘果については事前に本で予習して、何となくこういう作業をするんだなと頭に入れていきましたが、指導会での口頭による説明は3割くらいしか理解できませんでした。

専門用語がたくさん出てくることと、経験がないのでイメージができないのが理由でした。口頭による説明の後は実技をしてくださったので、そちらで理解度は5割くらいに上がりました。分からなかった専門用語はメモしておいて、後で本やネットで調べました。

他の参加者は見たところ平均年齢は50代後半といったベテランさんばかりの印象で、明らかに私が最年少のようです。女性は全体の2割ほどでした。

摘果で難しいと感じたのは、双胚果と正常果というものの見分け方でした。指導員さんでも確実に見分けられるものではないようで、

「これ、たぶん双胚果です。割って確かめてみましょう」

とおっしゃって確かめたものは9割以上が正解でした。

双胚果とは種の中に胚が2つあり、正常果の胚は1つなのだそうです。素人ほど双胚果の大きくてまんまるな実が良い桃に育つと勘違いして枝に残してしまうそうです。

私も人生初の摘果に挑戦しました。これは双胚果だ!と思って摘果し、はさみで実を半分に切って断面を見て正解か確認したのですが、私の正解率は80%でした。よく観察すれば素人の私でも見分けは付きましたが、1果1果に時間をかけていたら作業時間が相当なものになりそうなので、ある程度慣れてきたところで、「迷ったら残す!」と決めて、作業スピードを上げました。摘果を1日1本のペースで終わらせることを目標にしました。

収穫の10日ほど前までにこの摘果という作業を何回か繰り返しました。

指導会で教えていただいた今年の桃の傾向としては、双胚果が多いということでした。どうして多いのかは原因ははっきりとわかっていないそうです。

桃収穫2ヶ月前

↑収穫の2ヶ月前の桃の正常果。

農協の指導会で習ったことと、義父母の摘果作業の仕方は大筋同じでしたが、3点だけ違いが気になりました。

<農協>

  1. 上向きの果実は成らせない。
  2. 枝の中間に果実を成らせる。
  3. 最終的に桃の葉40〜50枚に1果の割合で果実を成らせる。

<義父母>

  1. 上向き下向き横向き関係なく果実を成らせる。
  2. 枝の先端から果実を成らせる。
  3. 農協に比べると着果量が多い。

どちらが正しいとかはないと思うのですが、私はこの違いに困惑しながら、義父母のやり方で作業を進めました。