記録的な降水量の多さと日照時間の短かさで、甘くない桃ができあがるのでは?という心配がありました。
指導員さんや桃の達人の指導のもと、ベストを尽くしてきましたが、果たして結果は・・・
目次
いよいよ収穫期到来
収穫の10日前、銀シートを張りました。日照り続きの昨年と違い、今年は曇りの涼しい日が続いたので、作業は比較的楽でした。
消毒散布、放射能検査を経ていよいよ早生種の収穫が始まります。1ヶ月半続く収穫期の到来です。
私が担当している桃の木の数は
暁星→4本
あかつき→14本
川中島白桃→3本
あかつきは昨年の7本から14本に増えたので、今までのペースでは選果場の出荷受付の時間内に終わらないのは分かっていました。
そこで桃の熟し方の特徴を踏まえた、効率のいい収穫方法を考え出し、何度もイメージトレーニングしました。
効率のいい収穫の仕方
[桃の熟し方の特徴]
- 桃の木の上の方から熟す。
- 桃の木の外側から熟す。
- 銀シートに近い桃から熟す。

まず桃の木の上から収穫が始まり、地色をチェックしつつ次に外側、シートに近い桃も熟しやすいので、適期を見逃さずに収穫しておきます。
実践ではとにかく迷う時間がもったいないので、自分の経験と感覚を信じて収穫しました。
酷暑の中、収穫は過酷だった
暁星と川中島白桃は本数が少ないので時間に余裕がありました。
あかつきの収穫は多忙でした。
日の出とともに始まり、昼まで続きました。
その間、朝食15分、水分補給の休憩10分を1時間おきに摂る余裕はありました。
酷暑の中の作業なので、摂らないと熱中症で倒れていたと思います。
日に焼けたり虫に刺されるのを避けるため、全身の肌を隠した格好をしているが、余計に暑い要因です。
お義母さんの話では、お義父さんと2人で専業農家をしていた頃はご飯を食べる暇も無かったそうです。それでも身体が持つのですから、強健なのですね。
目標は今年も特秀率40%以上
特秀率の簡単な説明をさせていただきますと、
市場に出回る桃にはランク付けがされており、贈答用として扱われる特秀品が最高ランク、次いで贈答用やレギュラー品として扱われる秀品、次にレギュラー品としてスーパーなどで見かける赤秀品の3段階に分かれています。
特秀品の割合、つまり特秀率を40%以上にするのが私の目標です。
ちなみに昨年の特秀率の平均は
暁星→59.9%
あかつき→26.3%
そして今年の特秀率の平均は・・・
暁星→61.4%
あかつき→52.8%
川中島白桃→51.9%
全ての品種で目標達成です!!
心配していた糖度ですが、晴れ続きの昨年に比べれば甘みは落ちますが、目標値の12度はほとんど満たしていたので問題ありませんでした。
自園全体の出荷量も昨年を大幅に上回りました。
結果は、
豊作でおいしい桃が出来上がった。
でした!感謝です!!
見知らぬ人からも褒めてもらえるようになった
桃づくりを始めたときから家族や親戚、近所の方からは温かい言葉をいただいて励みになっていたのですが、最近では面識のない方々も褒めてくださるようになりました。
例えば、
選果場に桃を買いに来ていたおじいさん。
私が選果場で暁星を納品していたら、見知らぬおじいさんがトコトコ歩いてきて、
おじいさん:「小さい桃だね」
私:「ええ、小さいです」
おじいさん:「でも、いい桃だねぇ。いい桃だ!」
違う日、選果場で働いている方が私が納品したあかつきと伝票を確認している際に、
「いいね」
とうなずいておられました。
普段面識のない方に褒めていただくのは客観的な感想の意味合いが大きいと思うので、私にとって大変参考になり、励みになりました。