このブログを始めて3年が経ち、お陰様で月間pvが1000を超えるようになり、微力ながら良い情報を発信できているのだと実感しております。ありがとうございます。
画家としても愛情込めて育てた桃を描いて、目標にしているフランスの公募展ル・サロンで2度目の入選を果たしましたので、桃づくりが画業にも結びついて良かったと思います。
そこで今回は桃を油絵具で描く工程を解説させて頂いた記事をご用意しました。
記事の最後にメイキング動画もご用意しましたので楽しんでいただければ幸いです。
目次
桃の写真を用意する
私は普段から写真が撮れるようにカメラを持ち歩いています。以前はデジタルカメラでしたが、現在はスマホを持ち歩いています。
今回は川中島白桃の写真を元に制作していきます。
パソコンに取り込み構図を決める
紙に鉛筆や水彩、色鉛筆などで完成イメージを描いてからキャンバスに本番描きをすると失敗が少なくなります。
私はこの工程をPhotoshop(フォトショップ。画像編集ソフト)で行っています。色相を気軽に変えられるので様々な色のパターンを見比べることができ重宝しています。
今回の桃の写真は色味はそのままで、どのように画面のサイズに切り取るかを吟味しています。
キャンバスに下絵を描く
構図が決まりましたのでF0号キャンバス(180mm×140mm)に描いていきます。
構図というのは絵を描く上でとても重要な要素で、メインのモチーフを画面のどこに配置するかで作品の印象がだいぶ変わります。
今回はA 4サイズよりも小さいので、プリントアウトした完成イメージをそのまま転写します。
転写方法
紙の裏をB系(B,2B,3B,4B,5B,6B…)の鉛筆で塗り潰します。
キャンバスのサイズに合わせて紙を切り、マスキングテープで一辺を貼り付けます。ボールペンで輪郭をなぞります。暗くしたい部分や、形の変わり目(稜線)に目安となる線を引いておくと絵具を塗るときに進めやすいです。
下絵が完成しました。
フィキサチーフ(定着液)を吹きかけて、下絵の線を定着させます。
フィキサチーフをかけると、絵具を塗った時に下絵が流れにくくなります。
油絵具で描いていく
油絵具を使って描いていきます。
単色で描く
まずはセルリアンブルー1色で描きました。背景が空なので空色を選びました。
風景画は遠くの風景から描くという、ボブ・ロスの影響を受けています。
私の周りには絵画を描かれている人はいなかったので、テレビでボブ・ロスの描いているところを見るのが楽しみでした。
パレットナイフという油絵の道具があるのですが、中学生の私はそれをどこで手に入れるかを知らなかったので、カッターナイフと筆と水彩絵具を使い紙に真似事をしていました。
話を戻します。
一色で葉や桃の立体感、明暗をざっくり描いていきます。
他の色も重ねていく
1週間ほど乾かして、完成イメージから感じる色味を重ねていきます。
ローシェンナを塗りました。
前回塗った絵具が乾いていれば、新しくのせた絵具を拭き取っても下の色が剥がれにくいので、着実に色を重ねていくことができます。
1週間以上乾かして、次はカドミウムイエローを塗りました。
さらに1週間以上乾かして、シルバーホワイトを塗り、形を起こしていきます。
制作中に面相筆の柄が折れてしまいました!(◎_◎;)
乾かして、いよいよ桃や葉の固定色を塗っていきます。
桃はピンクマダー(マツダ)。同じ色の名称でも、メーカーさんによって微妙に色が違います。
ピンクマダー(ホルベイン)はマツダのピンクマダーよりも少し赤色が濃く、重ね塗りして立体感を出しました。
ブライトレッドも使用しています。
背景の空色を桃の反射光に、桃のピンクを桃以外の画面全体にちりばめると全体的に色の統一感が出ます。
葉はビリジアン、カドミウムグリーンペール、カドミウムグリーンを使いました。
全体のバランスを見ながら色を重ねていって・・・・
立体感を出したいところに白を塗りました。
乾かして、もう1度ピンクマダーを重ねていきます。
点描で蛍光のピンクを置いて鮮やかさを加えました。
完成!美味しそうな桃が描けました!
メイキング動画をご用意しました
メイキング動画もご用意しました(YouTubeを始めました!)
宜しければご覧くださいm(_ _)m
今回は今までとは違う試みで、絵のことを記事にしてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。